ホルモンバランスの乱れによる自立神経失調症

自律神経失調症の原因で最も多いのが、ホルモンバランスの乱れによるものです。

  • なぜホルモンバランスの乱れが自律神経を乱すのか?
  • ホルモンバランスをコントロールしているのは脳の中心部分にある間脳の視床下部というところです。
    視床下部の下には小豆ほどの大きさの下垂体がつり下がっていて、下垂体から性腺刺激ホルモンや甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモンなどさまざまなホルモンが分泌され体の機能がコントロールされているのですが、この下垂体からのホルモン分泌を調整しているのが視床下部のホルモン中枢なのです。


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    視床下部にはホルモン中枢以外にも様々な中枢があり、その中にはそれぞれの臓器で働く末梢自律神経を統制する自律神経中枢もあるのです。
    ですから、ホルモン中枢の機能がおかしくなると、視床下部にあるその他の中枢にも連鎖反応のような影響が現れるので、ホルモンバランスの乱れによって自律神経失調症がおこるのです。


  • 女性に多いホルモンバランスの乱れによる自律神経失調症
  • 男性の場合は思春期に性ホルモンが一斉に分泌されますが、思春期を過ぎるとその後は更年期辺りまではホルモンバランスは安定していますので、ホルモンバランスの乱れによる自律神経失調症になることはあまりありません。
    一方、女性の場合は、思春期で初潮を迎えた後も毎月月経があり、さらに妊娠や出産を経験し、閉経を迎えるまで一生の大半でホルモン中枢が絶えず変化しています。
    このため、女性は男性に比べてホルモンバランスが乱れることが多くなり、自律神経失調症のおこる頻度も高くなる訳です。

    生活環境の変化によっておこる自律神経失調症

    自律神経失調症は、日常生活の変化によって起こりやすくなります。
    これまで経験したことのない社会環境や人間関係にさらされることで、精神的なストレスがたまり、自律神経のコントロールができなくなってしまうのです。

    わかりやすい例が就職の時です。
    就職するまではある程度自由のきく立場であり、社会的な責任感もあまりなく、人間関係でも自分と気の合う人とだけ交流を持てる選択の余地があります。
    ですが就職をするとそうはいきません。
    就職すれば社会人としての責任感が要求され、なれない仕事に焦って気が張りつめ、いやがおうにも職場の上司やお得意先などと交流を持って人間関係に気を使わなければなりません。
    また、頑張ろうという気負いが強すぎて、無理に環境に適応しようとする気持ちが精神的な疲労の蓄積につながり、自律神経を乱してしまいます。
    4月は進学、就職、配置転換などで環境が大きく変わる季節で、約1ヶ月たった5月の連休頃にうつ的な状態が現れることが多いため「5月病」という言葉をよく耳にしますが、まさに精神的なストレスによる自律神経失調症の症状と言えます。

    一方、新しい生活環境による精神的なストレスとは逆に、気持ちの緩みによって自律神経失調症になることもあります。
    例えば、定年になりつい最近まで行っていた責任のある仕事から退いたとき、生まれてからずっと育ててきた子供が結婚などによって家を出て行き、世話をする必要がなくなったとき、ローン返済などやりくりしていた家計が、経済的に余裕ができてほっとしたとき、というように今まで1つの目的に合わせて調子よく一定に保たれていた生活リズムに空白ができると、精神的な緊張がなくなり自律神経も不安定になってしまうのです。

    このように自律神経失調症は、自律神経が緊張しすぎても、緩みすぎても起こりうるのです。

    自律神経失調症になりやすい性格

    自律神経失調症の原因として最も影響を受ける要因は性格です。
    人それぞれ様々な性格を持っていますが、細かいことにはあまりこだわらないタイプの人と、些細なことでも気にするタイプの人がいます。
    自律神経失調症は後者のように神経質な性格の人で非常に起こりやすくなります。

    神経質な性格の人というと、なんでもきちんとしていなければ気が済まず、周りの目が気になり、1つのことをいつまでも気にしていろいろな心配事をため込んでいって精神的ストレスを増やしていってしまいます。
    そうすると、精神的な悩みや悲しみ、驚きなどに接するたびに、感情の影響を受けやすい脳の大脳辺縁系の機能が乱れ、これが視床下部にある自律神経中枢を刺激するので、交感神経と副交感神経のバランスも乱れて自律神経失調症になりやすくなるのです。
    まさに「病は気から」という言葉が当てはまりますね。

    性格は治そうと思って簡単に直せるものではありませんので、いかにして気分転換しストレスを解消するかが自律神経失調症を解消するための大切なポイントになります。

    気候の変化が原因でおこる自律神経失調症

    皆さん、季節の変わり目や雨空、曇り空の時に、頭痛や肩こり、筋の痛みなどの症状が強く現れる経験をされているのではないでしょうか?
    自律神経失調症は気候の変化と密接な関係があり、気温や気圧の変化に自律神経がついていけずに症状が現れるのです。
    ですから、1年を通じてみても、冬から春になって気温が暖かくなり、梅雨の時期に入る3〜6月頃が最も自律神経失調症の症状が現れやすく、これに次いで夏から秋になり気温が下がり肌寒くなり始める9〜10月頃に症状がおこりやすくなります。

    私たちの体は、暑さ寒さに関わらず体温が一定に保たれるようにできていますが、これは自律神経の働きによるものです。
    冬場のように寒いときには、自律神経のうちの交感神経が働き、血管を収縮して熱が体外に逃げないようにし、夏場のように暑いときには自律神経のうちの副交感神経が働き、血管を拡張して発汗を盛んにして熱を体外に放出するようにします。
    ところが、気候が急激に変化すると、この変化に自律神経の調整機能が追いつかなくなるのです。

    また、近年冷暖房設備が整い、仕事場など1日中エアコンのきいたところにいることが増えてきたことも自律神経失調症の起こりやすい原因となっています。
    特に夏場の暑いときに薄着で長時間冷房のきいた部屋に入っていると、本来暑いときには副交感神経が優位に働いて血管が拡張しているところに、急に温度が下がることによって交感神経に優位の状態に切り替えなければならなず、血管も急に収縮するため、自律神経は不安定な状態になってしまいます。
    その結果、肩こりや手足腰のしびれ、頭痛、生理痛、微熱が続くなどの症状がおこり、いわゆる冷房病(クーラー病)の状態になるのです。

    人間が急激な温度変化にすみやかに対応できるのは5℃以内と言われ、それ以上の変化をたびたび受けていると、だんだん自律神経による体温調節機能が狂ってきますので、エアコンの設定温度は外気温の5℃以内にするように心掛けましょう。
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